まえがき
「3次元設計データ(面データ)」と「出来形評価用データ(点群データ)」を用いて、施工工種ごとの規格値に対する合否判定をパーセンテージで色付け、分布図にした帳票を作成する方法に詳しく解説します。
3次元データを活用した評価により施工現場の出来形を管理することができます。
出来形合否判定システム 出力イメージ
手順
出来形合否判定の工種(土工)設定
1.Smart Construciton Dashboardの現場プロジェクトを開き、画面左下の「外部ページを開く」を選択し「出来形合否判定」を選択します。
出来形合否判定システムにおける工種設定の確認
出来形チェックの際に前提とする工種設定の確認・出来形チェックに施工履歴データを含めるかを確認します。
2.デフォルトでプロジェクト現場の新規作成時に設定した工種欄に表示がされます。
合否判定を実施する工種として正しいかどうか確認してください。
プロジェクト現場の新規作成時、利用用途を i-Construction対応に設定した場合の表示画面 | プロジェクト現場の新規作成時、利用用途を未設定の場合 編集ボタンが表示します クリックすることで工種の変更ができます。 |
出来形チェック作成【3次元データを用いた出来形管理(土工)】
1.出来形チェック作成を選択し、「出来形管理図表」を選択します
2.出来形チェク名称を入力し工種を確認します
3..求める評価点グリッドデータ化間隔を(0.5m/1.0m)選択をします
4.任意で、地形自動判別「する」・「しない」を選択します
設計データから工事個所(平場・法面等)を自動判別する機能です
5.必要項目の入力が完了したら[確定]を押します
設計データの登録・選択
1.ローカルディスク(お手持ちの端末)から設計データをアップロードする場合、該当ボタンを選択します。データフォルダの場合はGroupwareに上がったファイルを選択できます。
1.「ファイル選択」をクリックして利用する設計ファイルを選択後、「OK」をクリックします 設計データのファイル形式は:LandXMLを利用します
2.TINチェック「する」または「しない」を選択します 登録する設計データ内のTINデータの重複チェックができます チェックする場合には処理にお時間をいただくため、アップロードいただいた設計データ内でTINの重複がない場合と判明している場合には「しない」を選択することを推奨いたします。 3.任意でメール通知にチェックをいれます。 ※現場に登録している関係者に通知できる機能です 4.内容を確認してOKボタンを押します |
点群データの登録
1.ローカルディスク(お手持ちの端末)から計測データをアップロードする場合、該当ボタンを選択します。データフォルダの場合はGroupwareに上がったファイルを選択できます。
計測データの座標系の選択について予め確認ください。
出来形確認箇所の設定
1.出来形確認箇所の設定をクリックし、評価するデータの地形のTIN領域を区分ごとに設定します。2.以下のいずれかの方法で評価するTIN領域を指定
方法1:TINを1つ1つ左クリックして領域を指定します。
方法2(推奨):altキーを押しながら、左クリックで範囲を選んで最後左ダブルクリックで指定します。
3.指定した領域に対して出来形確認箇所の設定を行い、「登録」を押します。
すでに登録した出来形確認箇所に対して、同じ工区名・条件設定で追加をすると、すでに登録したものとあとで登録した箇所が1つの箇所として統合されます。
表示されているTINを全て選択し、設定を完了しないと次のステップには進めません。
最初に画面右上の「一括選択」をONにし、設計データ全体でまず出来形確認箇所の設定を行った上で、個別にチェック除外範囲や工区ごとにチェックを作成いただくと、出来形チェックを完了する際に選択漏れをなくす事ができます(※一括選択ON/OFF切り替えは地形の自動判別を設定した場合でも有効です)
グリッドデータ化の方法について:評価点の求め方についてどの方法をを採用するかは、登録する点群データ点密度やグリッドの大きさ工種や完成形状等を考慮して適切と思われるものを選択ください。
出来形チェック実行
1.評価点の求め方、TINデータの法面・法尻の除外・抽出する評価点のグリットサイズの大きさを選択し、OKにて実行します。
規格値は任意に設定することができます。
出来形チェック確認
1.ステータスが完了になったら作成した出来形チェックをクリックします。
2.出来形チェック結果横のアイコンをクリックし、設計データ上の各区分をクリックし、評価結果を確認します。
任意点検索機能を利用すると近傍点・5m×5m または 10m×10mの領域で指定した場合の結果表示(指定した領域内に存在する点の一覧が表示されます。
結果一覧の中で個別の座標にカーソルを合わせるとヒートマップ上でその座標が位置する場所が赤丸で表示されます)
3.各工種・測点・種別・側定箇所については、記載内容を編集することができ、必要に応じ、各枠の編集ください。
帳票:日々の出来形確認
1.上記の出来形合否判定に倣っていただき、3次元設計データの登録を行います
2.測量データを登録する代わりに、トータルステーションで計測したポイント3点のデータを登録します。
3.工種設定を行い、出来形チェック実行を行います。
※トータルステーションの3点を評価する為、グリット化設定はありません。
補足
オフラインビューア機能
出来形合否判定機能において、従来はオンラインのみでの起動でしたが、判定結果をビューアと共にファイル形式としてダウンロードすることでオンラインで利用できるようになりました。
圧縮されたファイルは、Zipファイル形式の為ご利用時には解凍してからご利用ください。
なお解凍されたファイルはすべてオフラインで使用する為のファイルの為、削除しないでください。
使用方法
1.出来形チェック完了後、メニューに「オフラインビューアデータ作成」というメニューが現れますので、こちらを選択します。
2.処理が完了するとZipファイルのダウンロードができます。
3.PCのローカル環境に保存されたZipファイルを解凍し、index.htmlを開くと合否の結果を確認することができます。
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